「お金の有難味を教えてくれたのは兄貴じゃない。」


■船頭小唄
 野口雨情 作詞   中山晋平 作曲

 第26話「祭りのあとにさすらいの日々を」(最終回)で、非常に印象的なシーン。ゲイバーの客と遊んで噴水に飛び込む亨。 噴水に入る直前に亨が口ずさむ歌 「お〜れ〜は かわら〜の かれすすき〜♪」 船頭小唄の歌い出しである。
 まずは、歌詞をご覧下さい。


船頭小唄

己(おれ)は河原の 枯れ芒(すすき)
同じお前も かれ芒
どうせ二人は この世では
花の咲かない 枯れ芒

死ぬも生きるも ねえお前
水の流れに 何変(かわ)ろ
己もお前も 利根川の
船の船頭で 暮らそうよ

枯れた真菰(まこも)に 照らしてる
潮来(いたこ)出島(でじま)の お月さん
わたしゃこれから 利根川の
船の船頭で 暮らすのよ

なぜに冷たい 吹く風が
枯れた芒の 二人ゆえ
熱(あつ)い涙の 出た時は
汲んでお呉れよ お月さん


 大正時代に作られ、大衆歌謡として人気を得た小唄でした。後の「昭和の枯れススキ」にも通じる歌詞の内容である。 どうしても1番目の歌詞に「どうせ二人は この世では 花の咲かない枯れ芒」とあるが、修と亨の生き様がオーバーラップしてならない。

 
また、この唄の歌い出し部分が非常に「たまらん節」に似ていると言う事にも触れておこう。 おそらく、この唄が短調(マイナー)であるのに対して、「たまらん節」は長調(メジャー)のコードで進行する。コード以外のメロディパートは、ほぼ同じである事実も避けて通れない話題なのである。

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